バイトの話 その1
工場でバイト始めました。数時間、数日ほど。
トレーナーが休憩に行ってしまうと、まだ1人でライン任せられないから、という理由からライン止めて椅子を降り、近くの空き地で黙々とダンボール組み立ててる。所在無さ気にキョロキョロしながら。
40後半にもなってこんなところでなんもできない新人として扱われている。そう、私はここではまだ使い物にならないのだ。その感覚が凄くて、ダンボールにガムテープ貼りながら、「使えない私」を味わっている。女子高生にすら敬語使って教わってるんだよ。
自分は色んな経験値持った上で「今ここにいる」のかもしれないけど、そんなものはここでは通用しない、ってのを目の当たりにしている。それは絶望感ではなくむしろ恍惚とした自虐的な快楽に近い。何も知らない私を、私が愉しんでいる。